
稲垣
2026年7月21日
固定資産税を払っていても、登記済みとは限りません
2026年7月20日の日本経済新聞に、法務省が「所有者不明建物」の対策に乗り出すという記事が掲載されました。
全国の自治体を対象にしたアンケートでは、回答を得た760自治体にある建物のうち2割強にあたる約800万戸が未登記であることが判明し、全国では1000万戸を超える可能性があると推計されています。法務省2027年にも実態調査を始め、法務局の登記官が職権で所有者情報を集めて登記できる仕組みづくりを検討する方針だそうです。
私たちが空き家管理や不動産の実務に携わる中でも、未登記の建物には頻繁に出会います。特に多いの「固定資産税を払っているのだから、登記もされているはず」という誤解です。固定資産税は市区町村が独自に把握している課税台帳をもとに課税されるもので、法務局の登記とは別の制度です。そのため、増改築した部分や古い納屋・離れなどが登記されないまま何十年も経っているケースは珍しくありません。
未登記のまま所有し続けること自体に、すぐ大きな支障が出るわけではありません。ただし、いざ「売却しよう」という段階になると話は変わってきます。買主が金融機関の住宅ローンを利用する場合、銀行は融資の担保として建物に抵当権を設定するため、原則として建物の登記(表題登記・保存登記)を求めてきます。未登記のままでは売買契約そのものが進められず、決済の直前になって慌てて登記手続きに走る、というケースも実際にあります。
実家や所有されている建物が未登記かどうか、ご自身では判断がつきにくいことも多いかと思います。当社では提携の土地家屋調査士をご紹介し、登記の要否確認から表題登記の手続きまでサポートすることが可能です。「うちの建物、登記されているのかな」と気になった方は、お気軽にご相談ください。